2026.10.02
2026.10.02

広島駅で屋内ナビゲーション体験会を実施

広島駅で屋内ナビゲーション体験会を実施

2026年8月23日(日)、JR広島駅北口・ekieにて、屋内ナビゲーション「IndoorFlow」の体験会を開催しました。視覚障害のある方、一般の来訪者、企業関係者の合計38名にご参加いただき、実際に歩きながら使い心地を評価いただきました。

屋内移動の課題

広島駅周辺は複数の交通機関と大型施設が入り組み、屋外から屋内へと続く移動経路が複雑になりがちなエリアです。初めて訪れる施設ではフロア構成や動線がわかりにくく、目的地にたどり着くこと自体が負担になります。とりわけ視覚に障害のある方は視覚的な案内サインを利用しづらく、屋内での単独移動が依然として大きな壁として残されています。

迷わない歩行環境を必要とするのは、視覚に障害のある方だけではありません。車いすやベビーカーを利用する方、大きな荷物を持った方、訪日外国人など、屋内移動に不安を感じる多くの方にとって同じ価値があります。一方で従来の屋内ナビゲーションはビーコン等の専用設備の設置や工事を要するものが多く、コストと運用の両面で施設側の導入ハードルが高いという課題がありました。

広島駅での取り組み

Ashiraseは復建調査設計・アジア航測とともに、JR西日本・JR西日本イノベーションズの共催のもと、広島駅周辺11施設・約120,000㎡を対象に屋内空間データを整備してきました。2026年5〜6月には延べ10名以上の市民のかたに計測へご協力いただき、スマートフォンで撮影した映像から屋内地図を作成しています。IndoorFlowはVPS(Visual Positioning System)技術により、天井や壁へのビーコン設置工事を伴わずに現在地把握と案内を実現します。この取り組みは広島県「DoboXデータチャレンジ2025」で銀賞を受賞しました。

体験会の内容と結果

当日は屋内の目的地を設定し、実際に歩いて案内を受ける体験を実施しました。視覚障害のある方には普段お使いの白杖や盲導犬と併用いただき、一般来訪者には利便性と今後の利用意向を、企業関係者には施設への導入可能性という観点で評価いただきました。

目的地への到達率は視覚障害のある方で90%、一般の方・企業関係者で100%。「今後も利用したい」との回答は視覚障害のある方で100%、一般の方で77%でした。
また、80%以上の企業や団体の方から、案内が分かりやすいとの評価をいただいております。

体験いただいた方の声

視覚障害のある方

  • 「1人でいろんなお店に自由に行けるのが大きい」

  • 「知らない街でもどんなところでも行けそうな気がした」

  • 「点字ブロックから外れたら不安になるが、今回その不安がなくなった」

一般の方

  •  「カメラを前に向けていなくてもスマートフォンの振動で方向がわかり、ルート通りの移動は快適だった」

団体・企業の方

  • 「自己位置と方位の認識精度が高い」

  • 「視覚障害者が付き添いの人に先行して屋内を進んで行かれたのが印象的だった」

後日、広島にお住まいの視覚障害のある方から、アプリを使ってひとりでekie構内を巡り、飲食店やお手洗い、土産店まで到達できたとのご報告もいただきました。

見えてきた課題と今後

操作方法のわかりやすさやナビの案内表現について、改善に向けたお声をいただきました。 企業関係者からは運用面についてのご意見もいただき、今後のサービス改善に活かしてまいります。

Ashiraseは、視覚障害のある方をはじめ、すべての方が屋内外を問わず安心して移動できる社会を目指し、今後も取り組みを続けてまいります。ご協力いただいた皆さま、誠にありがとうございました。